安楽椅子探偵のようにしていたら
正月太りは避けられないと思うよ
(自戒)
どうも、アヤツジストのラシクです。
綾辻行人氏の名作「十角館の殺人」のドラマ化が決定したニュースは記憶に新しいと思います。
同作を発端に始まったとされる新本格派ミステリーブーム。
それについて詳しいことは下記記事を読んでください。
まだまだミステリ好き以外には知名度は低いけど、綾辻さんと同じくらい素敵な本格ミステリー作家はいてます。
その中のひとりに、ラシクがオススメする「法月綸太郎」がいます。
是非とも、年末年始、子育ての合間、だらーっとしている間に1冊読んでみてはいかがでしょうか?
法月綸太郎とは何者?
新本格派ミステリー作家の代表的な一人で、京大推理小説研究会出身。同期には綾辻行人、我孫子武丸などがいる。
エラリークイーンやロス・マクドナルドが好きで、その作風を活かした作品が多くみられます。
特に、”法月綸太郎シリーズ”では探偵が法月綸太郎で、そして警視である父親がそれをサポートするなど、ある意味ベタなミステリーの定番設定を採用しています。
さっそくオススメ小説を3冊紹介!
推理小説ということで、ほとんど何も書けません。
ネタバレに1ミリもならないようにしたいので。
ちょこっと一言だけ添えます。
法月綸太郎の冒険
いきなり短編集を推します!
めちゃくちゃ読みやすいのでミステリ初心者の方はこれを一番に読んで欲しい。
短編・中編の長さだけど、本格ミステリーの流れをきちんと汲んでいます。
特に冒頭の「死刑囚パズル」は名作。
”死刑囚が死刑執行当日の朝になぜ殺されなければいけなかったのか”
これを読むだけも価値のある一冊です。
全然、一言じゃなかった(笑)
生首に聞いてみろ
法月綸太郎シリーズの長編10作目。
2005年の「このミステリーがすごい!」で1位を獲得したのも納得できる、最後のまとまり方です。
頼子のために
法月綸太郎シリーズの長編3作品目。
めちゃくちゃ記憶に残っている作品。
読んだ当時は大学生だったはず。
法月さんのカラーが一番出ている一冊だと思う。
法月氏の作品に対して、ラシクの個人的な感想
いわゆる本格派と呼ばれていても、作家さんによって作風は全然違ってくるのは当たり前。
法月さんの作品は、”地の文”が読みやすいと個人的に思っています。
言葉や文字のチョイスや漢字の当て方など、読書初心者のひとも読みやすいかな。
そういう点では綾辻氏や京極夏彦氏は難しすぎる(笑)
初めてミステリーに触れるひとには、最初のとっかかりであるト書きが読みやすいのはオススメできます!
さて、何度も本格派ミステリーという単語が出てきます。
ここからは、そういうお話を書きます!
法月氏のお話というよりは、ミステリー全般の広い話になります。
本格派ミステリーとは、完全なる公平さ
本格ミステリーとは何なの?
と、思う読者のひとも多いと思います。
ちょっと調べると「ノックスの十戒」や「ヴァン・ダインの二十則」とかちょっと小難しいことが書かれていたりするんですよね。
要はミステリー小説を書くときは「このルールを守ってね。破ったら、それは不公平だよ」と過去の偉大な作家さんが決めたことなんです。
ミステリ好きにはたまらなく面白いルールなんですけど、ミステリーをあまり読まないひとには「???」ですよね。
簡潔にまとめると、
【作中に全てのトリックを解明するヒントが提示されていること】
探偵役だけが知っていて、読者が知らないということがないようにしているミステリー小説を本格派ミステリーと呼ばれています。
あとで「知らんかったわー、ずるい!」がない。
犯人を、トリックを解明できなかったのは、自分自身(読者)の甘さということです。
本格派ミステリー作家が持つ、”信頼感”
前回の綾辻行人氏の「十角館の殺人」の記事から、本格ミステリー好きを公言しているラシク。
アヤツジストとして、叙述トリックの素晴らしさなどを書きました。
なぜ、そこまで推すのか?
それは、”自分も探偵になりたい”からです。
考えることを辞められない。
それは人間として生まれてきた性です。
例えば、綾辻行人氏の新作が出たら、あらすじも読まずに、購入します。
そこには全幅の信頼を寄せているからです。
自分自身も読者として、”安楽椅子探偵”になれて、犯人を追い詰めるためにトリックを解明してやる。
その気合を最初の1ページの一文字目から読み進められる。
1文字目から楽しいんです。
それが本格ミステリーを読む、一番の魅力かもしれません。
そして、予想外の真実に驚き、悔しい思いをさせられるまでがセットです(笑)
生活の中にある、一番綺麗な「起承転結」が推理小説
国語の授業で習う、”起承転結”を覚えていますか?
物語はこうあるべき姿だという、これも一つのルールですよね。
せめて、”序破急”の3部構成であるようにと。
あ、最近は「序破Qシン」という新しい分野ができたみたいですが・・・(笑)
推理小説は物語の分野の中でも起承転結が群を抜いて綺麗に構成されていると思っています。
起・・・ひとが集まったりする
承・・・ひとが死ぬ
転・・・ひとがいっぱい死ぬ
結・・・犯人を暴く
だいたい、こんな感じかな?(笑)
物語を読みやすくするためのルールに一番則っているのだから、読み始めると止まらなくなりますよね。
最後に大学生時代の思い出を語ります。
今でもよく覚えているのは、綾辻行人さんの「水車館の殺人」を大学生のころに読んだことがきっかけで本格ミステリ好きになりました。
当時は金田一少年の事件簿や名探偵コナンなどの推理漫画・アニメが大人気だったこともあり、小説版も気になっていました。
綾辻の”あ”の字も知らない大学生の自分がたまたまブックオフで100円だった同書を、ただ安いし失敗してもいいかというノリで買ったこと。それは大きな転機になりましたよね。
自宅から通学していました。約90分の通学時間を要するので、電車内が暇だったのです。
スマホなんて無い時代、MDウォークマンが全盛期のころです(笑)
往復3時間の通学時間。
これが推理小説との相性がピッタリだったんです。
行き道の車内で、”誰か一人が死ぬ”んです。
授業の合間に読むと、”また一人死ぬ”んです。
帰り道では”どんどんひとが死ぬ”んです。
こうなったら、もう読むことが止まらなくなるんですよ。
家に帰って、続きを読みたくなって仕方がなくなる。
気が付けば、1日一冊ペースで読んでいました。
それくらいの魅力が推理小説にはあるんです。
お金がない大学生だから、ブックオフにある、特に安い小説ばかりを買っていました。
ありがたいことに電子書籍もない時代でしたから、中古本は山のようにありました。
当時は綾辻行人・法月綸太郎・宮部みゆき・乙一(敬称略)などを買い漁ってました。
もちろん、今は大人だから、作家さんのためにも書店で新品を買うようにしています。なるべくね(笑)
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